2019年8月23日金曜日

【田中珠里インタビュー 1】話題のドラマ『だから私は推しました』のアイドル「サニーサイドアップ」のメンバーに

元「X21」のメンバーで、現在は女優活動が中心の田中珠里さんが、話題のドラマ『だから私は推しました』(NHK)に出演中。劇中アイドルグループ「サニーサイドアップ」のメンバー・那須凛怜役を演じている。昨年11月にX21が解散以来、再びアイドル活動を行うことになった田中さんに、今回の役柄について、X21時代の経験も含めて語ってもらった。

■田中珠里出演『第一水曜即興舞台「こんなはずじゃなかった。」in 超✩汐留パラダイス2019』の模様

--劇中アイドルの「サニーサイドアップ」は、ドラマの世界を飛び出しても話題ですが、メンバー間も仲がよさそうですね。

「めちゃくちゃ仲がいいんですよ。楽屋でも本当のアイドルグループじゃないかというくらいみんなで一緒にいたり遊んだり。無言でいても平気なくらいです」

--それは本物の仲の良さかも。

「5人だからこそ、なのかなと思います。これがX21みたいに20人以上いたら全員と仲良くなるまでに時間がかかると思います」

--「サニーサイドアップ」としてのツイッターも好評ですね。一見どこまでが役としてか、どこまでが素なのかわからないくらいです。

「今回私が演じている凛怜はクールな女の子の役なのですが、実際にもクールな女の子って思われているんじゃないかなって思います」

--役柄と比べて実際の田中さんは?

「自分はちょっと違いますね(笑)。X21のときもクールキャラではなかったですし、仲が良かった籠谷さくらちゃんとじゃれ合ったり。いじられキャラ的な感じでした」

--X21の中でクールキャラといえば誰だろう?

「えー誰だろ!? みんみん(白鳥羽純)とかかな」

--それは結構意外。白鳥さんは小動物っぽい感じで、明るくてちょこまかしているイメージがあります。

「喋らなければ、かな。でも実際そこまでクールなメンバーはあまりいないかも」

--小澤奈々花さんはクールビューティっぽいイメージ?

「奈々花も喋り出すとめちゃめちゃよく喋ります」

--じゃあ今回の役は素の自分と違い、役柄になりきっている感じ?

「そうですね。3ヶ月間撮影があったんですけど、クールな役になりきって演じたので、生活面でもクールになってしまったことがありました、共演者の方と話すときもちょっと冷たい目線になったり(笑)、クールな感じで話しちゃったりして、田中珠里ちゃん=クールなイメージと思われてるのかも」

--でも今使っている宣材写真とか見るとやはりクールと思われるのかも。

「そうですね。顔つきがやっぱりクールなので」

--今回の役はオーディションで?

「はい、オーディションでした」

--だとしたら、今の若い女優やアイドルでは、犬顔、タヌキ顔の"可愛い系"の人のほうが多く、そちらは競争率が激しいと思うので、猫顔、キツネ顔の"クール系"の顔立ちだと存在感をより発揮できて有利になるかも。X21でもタヌキ顔の可愛い感じの子が多かったと思うし。猫顔だとあとは吉本実憂さんくらい?

「そうですね、よく実憂と似てると言われてました。でも二人とも可愛い系の顔に憧れていたんですよ。タレ目の……」

--それはない物ねだりかも(笑)。それこそ、籠谷さくらさんみたいな"ザ・タヌキ顔"?

「そう。"ザ・アイドル"みたいな顔」

--でもタヌキ顔の人は、クールな美人顔に憧れてるんじゃないかと思いますよ、多分。ところで、今回は現役アイドル役ということで、X21としての経験が役に立っていることも多いのかも。緊張しないで歌ったり、踊ったりできたのは。メンバーは女優畑の人が多いですからね。

「そうですね。でも天木じゅんちゃんは『仮面女子』のメンバーだったので、動きがキレッキレですよ。じゅんちゃんはめちゃくちゃ明るいです。盛り上げキャラで」

--確かに天木さんは自分のDVD発売の記者会見でも、場の雰囲気を盛り上げようと、気配りされている様子が印象的です。でもやはり最初の頃は20歳すぎの女子5人ということで探り合いもあったと思うけど。

「はい、確かにありました。でもじゅんちゃんが盛り上げてくれたおかげでみんなと仲良くなれました。みんなダンスも歌もうまいんですよ」

--ほかの3人はほとんど経験なかったんですよね。

「はい、だからすごいなと思って」

--収録に入る前に歌とダンスの練習みたいなことはあったんですか?

「ありました」

--経験者だから有利な反面プレッシャーも?

「そうですね。プレッシャーはありました。みんなフリが入るのがはやくて、すぐ覚えるんですよ」

--やはり一番最近まで現役アイドルだったということで、みんな頼りにしてきたのでは?

「はい、『振りを教えて』と言われたりしましたね。でも教えるまでもなくみんなマスターしていました。特に花梨役の松田るかちゃん。センターなんですけど……」

--彼女はドラマと映画の『BACK STREET GIRLS-ゴクドルズ-』でアイドル役を演じたこともありましたからね。

「あ、それもあったからか!」

--でも設定的に花梨はメンバーの中でもスキルが一番高い役ということで、そう見せるのが大変だったかも。

「そうなんですよ。だから難しかったと思います」

--今作は「サニーサイドアップ」のメンバーだけでなく、主人公・愛役の桜井ユキさんをはじめ「サニーサイドアップ」ファンのメンツも個性的で面白いですね。

「皆さんがすごく優しくて! 桜井さんやオタク役の皆さんとめちゃくちゃ仲良くなって、その普段の仲のよさによって地下アイドルとオタクの絶妙な関係をうまく出せたのかなと思います」

--その距離感はこれまで出た作品の中でも……、

「特に近かったです。こんなに優しいんだと思いました。本当に桜井ユキさんがすごく優しくて盛り上げていただいて」

--桜井さんは今回演じている役柄は人生があまりうまく回ってなかった女性だけど、見た目はクールでカッコいいお姉さんの雰囲気がありますね。

「でも実際はクールというより、ボケたりツッコんだりオールマイティに面白い方なんですよ。またNHKのスタッフさんも優しくて、みなさんから話しかけてくださるんです」

--ところでNHK のドラマって民放のドラマと違って、収録日までにリハーサルを入念にすると聞きますが、この作品でもそう?

「はい。それは初めての経験でした。そのほうがいいなと思いました。本番前にきちんと確認できて、安心して演じられました」

--撮影は7月中にすでに終了したそうですが、それだけ時間に余裕をもってじっくり撮影されていたんですね。

「はい。時間をかけてもらって、がっつり、たっぷりやりました」

--芝居にじっくり向き合えた?

「向き合えましたね。それもあったからメンバーとも共演者やスタッフさんともより仲良くなれたと思います」

--今回はNHK大阪の制作ということで、収録は大阪で行われたようですね。

「はい。撮影期間にはサニサイメンバーでしょっちゅう集まっていました。タピオカ飲みに行ったり、ごはん食べに行ったり」

--そういうプライベートでの交流も「サニーサイドアップ」のメンバーの和気あいあい感を醸成している大きな要素なのかもしれませんね。

(インタビュー2に続く)

よるドラ『だから私は推しました』はNHK総合で毎週土曜23時30分~放送。

田中珠里(たなか しゅり)

1998年12月14日生まれ、京都府出身。2012年『第13回全日本国民的美少女コンテスト』に出場しファイナリストに。それをきっかけに、次世代ユニット「X21」のメンバーとしてデビュー。X21時代から並行して女優活動も行い、最近では配信ドラマ『TUNAガール』などに出演している。

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